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生花店

 
花屋(A社)での支援例をご紹介します。
 
会計ソフトを利用し、自ら仕訳データを入力という、いわゆる自計化をされていました。
しかし、せっかく入力したデータは税理士事務所にお渡しするだけで、データの活用までは至っていませんでした。
また、最近タブレットPOSレジの利用を開始され、その機能を利用し販売データを確認されていましたが、そのデータを基に
施策を検討するということまでは手が回っていない状況でした。
今回は、会計ソフト及びPOSレジのデータをBIツールにより可視化し、それを活用して経営施策の検討を行いました。
 
BIツールとして、今回はMicrosoftのPower BIを使用しました。
会計ソフトからは年ごと月ごとに財務諸表・残高試算表のデータを出力します。
POSレジからは月ごと日ごとに販売データを出力します。
1度BIツールで設定すれば、これらを決まったフォルダに出力し、更新するだけで、最新データが取り込まれ表示されます。
BIツールの利用により、苦手とする会計ソフトが多い、会計年度をまたいだ月ごとの推移も簡単に表示させることができます。
また、単月の値ではなく移動平均で表示させることで、傾向を確認することも可能です。
 
売上が下がっていることに加え、売上が下がっているのに売上原価が下がっていないことが分かります。
売上増加だけでなく、原価管理が課題であることが考えられます。
利益、利益率を増加させるには、売上増加より原価率低減の方が、早く効果が上がる場合が多いです。
今回もまずは原価管理から行うことにしました。
 
BIツールは様々なフィルターをかけて表示させることが可能です。
販管費の分析には、まず金額の小さいものに関しては非表示とします。金額が大きく削減効果の大きいものに注目します。
上昇・下降傾向にあるものは原因を確かめ、計画を策定する際にも反映させなければいけません。
 
最近のPOSレジでは、管理画面にてデータがある程度の切り口で可視化されています。その機能も活用しつつ、どうしても足りない切り口に関しては、別途BIツール等で分析する必要があります。今回に関しては、数ヶ月間における曜日別時間帯別の売上平均でした。
数値は加工してあります
数値は加工してあります
PowerBIではエクセルと同様にマトリクスによるクロス集計が可能です。また、値の大きさによりカラーバーを表示することで、数字だけの表示よりデータの視認性を高めることが可能です。
曜日に関しては土日、時間帯に関しては11時くらいの売上が多いことは肌感覚で分かっていましたが、実際の割合を確認することができました。曜日の差よりも時間帯の差の方が大きいことなどを踏まえ、売上の比率から、適正なシフトを検討することも可能となります。
また、木曜日の8時台、火曜日の10時台など、他に比べて売上が多いところに着目し、原因について仮説をたて、他の曜日時間帯も同様に売上を増加させるための施策を検討しました。